マニエリスムとは?
まにえりすむ
マニエリスムは16世紀イタリアに生まれた美術様式で、ルネサンスの均整美を意図的に崩し、誇張・複雑・人工的な美を追求した芸術運動です。
マニエリスム(Manierismo)は、16世紀前半から後半にかけてイタリアを中心にヨーロッパに広まった美術・建築・文学の様式です。「マニエラ(maniera)」はイタリア語で「様式・手法」を意味し、そこから派生した言葉です。ルネサンス盛期の調和・均整・自然らしさを意図的に逸脱し、技巧的で複雑な表現を追求したことが最大の特徴です。
マニエリスムの絵画では次のような特徴が見られます。
- 細長く引き伸ばされた人体描写
- 不自然な体のねじり(コントラポスト)の誇張
- 酸味を帯びた鮮やかな色彩(酸性色)
- 遠近法を意図的に崩した空間構成
- 神話・宗教的主題における官能性と謎めいた雰囲気
代表的な画家にはポントルモ、ロッソ・フィオレンティーノ、パルミジャニーノ、エル・グレコなどが挙げられます。建築分野ではミケランジェロの後期作品や、ジュリオ・ロマーノの作風がマニエリスム的要素を持つとされます。
マニエリスムはかつて「ルネサンスの退廃」と否定的に評されることもありましたが、20世紀以降は独自の芸術的価値が再評価されています。バロック様式への過渡期として美術史上重要な位置を占めており、現代デザインやポップカルチャーにも影響を与えた様式として注目されています。
使い方・例文
「美術館でパルミジャニーノの絵を見ると、首が異様に長い聖母と複雑に絡み合う人物配置に、マニエリスムの人工美を強く感じる。」
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