プランクの黒体放射則とは?
ぷらんくのこくたいほうしゃそく
プランクの黒体放射則とは、理想的な黒体が温度に応じてどのような波長分布で電磁波を放射するかを記述する物理法則で、量子論の出発点となった重要な式です。
プランクの黒体放射則(プランクの法則)とは、ドイツの物理学者マックス・プランクが1900年に発表した、黒体(あらゆる波長の光を完全に吸収・放射する理想的な物体)の熱放射スペクトルを記述する式です。この法則は、古典物理学では説明できなかった「紫外破綻」という問題を解決し、量子力学誕生の出発点となりました。
プランクは、電磁波のエネルギーが連続的な値をとるのではなく、「量子(エネルギーの最小単位)」と呼ぶ離散的な単位で放出・吸収されるという仮説を導入しました。この量子のエネルギーは E = hν(h:プランク定数、ν:振動数)で表されます。
プランクの黒体放射則から導かれる重要な結果には次のものがあります。
- ウィーンの変位則:放射強度が最大となる波長は絶対温度に反比例する(温度が高いほど短波長に)
- ステファン-ボルツマンの法則:全波長にわたる放射エネルギーの総量は絶対温度の4乗に比例する
この法則の応用は幅広く、恒星の表面温度推定・赤外線センサーの設計・気候科学における地球の熱収支モデルなどに活用されています。また、宇宙背景放射(宇宙誕生後に残存する電磁波)もほぼ完全な黒体放射スペクトルを示し、宇宙論的研究にも欠かせない法則です。
プランクはこの業績により1918年のノーベル物理学賞を受賞しました。
使い方・例文
太陽の表面温度を推定するとき、プランクの黒体放射則とウィーンの変位則を使って、太陽光のスペクトルピーク波長からおよそ5800Kという値が算出されます。
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