フィルムノワールとは?
ふぃるむのわーる
フィルムノワールとは、1940〜50年代のハリウッドで生まれた犯罪・サスペンス映画のスタイルで、暗い映像美と悲観的な世界観が特徴です。
フィルムノワール(film noir)はフランス語で「黒い映画」を意味し、1940年代から1950年代にかけてハリウッドで制作された犯罪・サスペンス映画群を指す批評的な呼称です。この名称はフランスの批評家が戦後に命名したもので、制作当時はジャンル名として意識されていたわけではありません。
フィルムノワールの代表的な特徴には以下があります。
- 映像スタイル:強烈な明暗対比(ローキー照明)、斜めのカメラアングル、影を多用した構図
- 物語の構造:複雑に絡み合った犯罪・裏切り・運命への諦念
- キャラクター類型:疲弊した私立探偵や元犯罪者の主人公、男性を破滅に導く「ファム・ファタール(femme fatale)」
- 舞台設定:夜の都市、雨に濡れた路地、薄暗い酒場
ダシール・ハメットやレイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説が原作になることが多く、『マルタの鷹』(1941年)、『二重保険』(1944年)、『三つ数えろ』(1946年)などが代表作として挙げられます。
その後、フィルムノワールの美学と精神は「ネオノワール」として現代映画にも受け継がれ、コーエン兄弟やデヴィッド・フィンチャーなどの作品に影響を与え続けています。映画史において視覚的・文化的遺産として高く評価されるスタイルです。
使い方・例文
「そのミステリー映画はフィルムノワールの影響が色濃く、ベネチアンブラインドの影が格子状に落ちるシーンが印象的だった」というように、映画のスタイルを語る文脈で使われます。
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