ピエール・アベラールとは?
ぴえーるあべらーる
ピエール・アベラールは、12世紀のフランスのスコラ哲学者・神学者で、普遍論争における概念論の提唱者として中世哲学史に名を刻む人物です。
ピエール・アベラール(Pierre Abélard、1079〜1142年)は、中世フランスの哲学者・神学者・詩人です。ブルターニュ出身で、パリで学問を修め、後にノートルダム大聖堂付属学校で教鞭をとりました。鋭い論争的知性で多くの弟子を集め、当時の最も著名な思想家の一人として知られていました。
哲学史上、アベラールは普遍論争において「概念論(コンセプチュアリズム)」の立場を取ったことで有名です。実在論(普遍は実在する)と唯名論(普遍は名前に過ぎない)の対立に対し、アベラールは普遍とは心の中の概念であると主張し、独自の調停的立場を示しました。
神学においては、理性的探究の重要性を説き、「理解するために信じるのではなく、信じるために理解する」という姿勢で信仰と理性の関係を問い直しました。主著『然りと否(シック・エト・ノン)』では聖書・教父の矛盾する見解を並べ、弁証法的検討を促しました。
また、弟子エロイーズとの恋愛と悲劇的な結末(去勢事件と修道院入り)は、中世で最も有名なロマンスとして広く知られ、二人の書簡集が今日まで読み継がれています。
使い方・例文
「アベラールとエロイーズの往復書簡は、中世ヨーロッパ最大の恋愛文学としてしばしば引用される。」スコラ哲学や普遍論争の授業でも必ず取り上げられる人名です。
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