ヒゲゼンマイとは?
ひげぜんまい
ヒゲゼンマイとは、機械式時計の心臓部である調速機構に使われる極細のうず巻きばねで、テンプの振動周期を一定に保つ重要な部品です。
ヒゲゼンマイ(髭ぜんまい、英語ではヘアスプリング/hairspring)は、機械式時計の計時精度を左右する最も精密な部品のひとつです。直径わずか数センチメートルの円形に巻かれた極細の金属ばねで、時計の文字盤裏の「テンプ(天府)」と呼ばれる振り子状の部品と組み合わせて使われます。
ヒゲゼンマイの役割は、テンプの往復運動(振動)のリズムを一定に保つことです。テンプが回転するとヒゲゼンマイが巻き締まり、その反発力でテンプを逆方向に戻します。この繰り返しによって一定周期の振動が生まれ、歯車機構を通じて時・分・秒を正確に刻みます。
素材は歴史的にはスチールが使われてきましたが、温度変化や磁気の影響を受けやすい欠点がありました。現代では以下の素材が主流です。
- ニバロックス合金:温度補正性に優れた合金
- シリコン:非磁性で軽量、高精度
- グルジット:セイコー独自の合金素材
ヒゲゼンマイの品質・精度が時計全体の精度を決定づけると言っても過言ではなく、高級機械式時計では自社製のヒゲゼンマイ開発が技術力の象徴とされています。
使い方・例文
機械式腕時計の分解修理(オーバーホール)の際、職人はピンセットでヒゲゼンマイの変形や絡みを慎重に確認します。わずかな歪みが時計の精度に大きく影響するため、修正には高度な技術が必要です。
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