パッサッジョとは?
ぱっさっじょ
パッサッジョとは、声楽において声区が切り替わる境界音域のことで、胸声から頭声へ移行する際の繊細な調整が求められる部分です。
パッサッジョ(Passaggio)はイタリア語で「通過」「移行」を意味し、声楽・歌唱において声区(声域のゾーン)が切り替わる境界の音域を指す専門用語です。
人間の声は一般に「胸声(チェストボイス)」と「頭声(ヘッドボイス/ファルセット)」に大別されますが、この二つの声区の間には音域が変わるにつれて声質が変化しやすい移行帯が存在します。この移行帯の前後の境界音をパッサッジョと呼び、イタリア語圏のオペラ声楽教育では古くから重要視されてきました。
声域によってパッサッジョの位置は異なります。
- テノール:E4〜F4付近(第一パッサッジョ)とB4〜C5付近(第二パッサッジョ)
- バリトン・バス:より低い音域に位置する
- ソプラノ・メゾ:E4〜F4付近と、さらに上の音域
パッサッジョ付近では声帯の振動様式が変わるため、訓練なしには音がひっくり返ったり、音量が急に変化したりしやすいです。クラシック声楽では「声区融合(コペルト唱法)」と呼ばれる技術でこの移行をなめらかにすることが求められ、長期にわたる鍛錬が必要です。
使い方・例文
オペラ歌手がレッスンで「パッサッジョをスムーズに通過する」と言う場合、胸声から頭声に移行する際の音域で声がひっくり返らないよう、発声を整える練習をしていることを指します。
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