バーミリオンとは?
ばーみりおん
バーミリオンとは、朱色〜赤橙色の鮮やかな赤色顔料・色調の名称で、伝統的には硫化水銀(朱砂)を原料とした高級顔料として知られています。
バーミリオン(Vermilion)は、赤橙系の明るく鮮やかな赤色を指す色名・顔料名です。日本語の「朱(しゅ)」や「朱色」に近い色合いで、赤の中でもやや橙寄りの温かみのある色調が特徴です。
語源はラテン語の「vermiculus(小さな虫)」で、かつて地中海地方でコチニールカイガラムシを原料にした赤色染料が使われていたことに由来します。しかし後世には硫化第二水銀(HgS、朱砂)を加熱・昇華させて得られる赤色顔料が「バーミリオン」と呼ばれるようになり、古代中国・エジプト・ローマなど各文明で広く珍重されました。
天然朱砂(辰砂)は産出地が限られたため貴重品とされ、日本でも古墳時代から朱塗り漆器や神社建築の塗料として使われてきました。18世紀以降は人工的な硫化水銀の製造法が確立し、安定供給が可能になりました。ただし水銀の毒性が問題視されるようになり、現代では硫化カドミウムや有機顔料など代替素材への切り替えが進んでいます。
現代の絵具・デザインの世界でも「バーミリオン」は独立した色名として定着しており、油絵具・水彩絵具のカラーラインナップに必ず含まれる基本色のひとつです。視覚的に目を引く強い色であることから、警告色・アクセントカラーとしても活用されます。
使い方・例文
油絵のパレットに並ぶ「バーミリオン」は朱色がかった赤で、炎・夕焼け・情熱を表現するのに好まれます。日本の神社の鳥居や漆器の赤に使われてきた朱塗りも、バーミリオン系の色調にあたります。
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