ハードエッジペインティングとは?
はーどえっじぺいんてぃんぐ
ハードエッジペインティングとは、輪郭線を鋭くくっきりと描き、均一な色面を対比させるアメリカの抽象絵画の様式です。
ハードエッジペインティング(Hard-edge painting)は、1950年代後半から1960年代にかけてアメリカで発展した抽象絵画の一形式です。その名のとおり、色と色の境界線(エッジ)が非常に鋭く明確で、ぼかしや筆跡のない均一な色面が特徴です。抽象表現主義の激しい身振りや感情表現への反動として生まれました。
この様式の主な特徴は次のとおりです。
- 輪郭が明確で、色面の境界に曖昧さがない
- 均質に塗られた平坦な色面(フラットペインティング)
- 大胆な原色や鮮やかな色彩の対比
- 幾何学的または有機的な形の単純化
- 作家の個人的な感情や身振りを排除した客観的な表現
「ハードエッジ」という言葉は、批評家のジュールズ・ランジシェルが1958年頃に使い始めたとされます。代表的な作家としてはエルズワース・ケリー、フランク・ステラ、アル・ヘルドなどが挙げられます。マスキングテープやスプレーを使った制作技法により、機械的ともいえる精度の高い仕上がりが実現されます。後のミニマリズムや色彩体験を重視するカラーフィールド・ペインティングとも密接な関係があり、20世紀美術の重要な潮流の一つとして位置づけられています。
使い方・例文
美術館でエルズワース・ケリーの作品を鑑賞するとき、鮮やかな単色の形が画面をきれいに分割している様子がハードエッジペインティングの典型例です。
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