ハッサン・ファティとは?
はっさんふぁてぃ
ハッサン・ファティはエジプトの建築家で、伝統的なヌビア・アラブの土着建築技法を現代の低コスト住宅設計に復興させた先駆者として国際的に評価されています。
ハッサン・ファティ(Hassan Fathy、1900〜1989年)はエジプト・アレクサンドリア生まれの建築家であり、20世紀を代表するアフリカ・アラブ圏の建築思想家のひとりです。
ファティの最大の功績は、エジプト農村部で古くから用いられてきた日干しレンガ(アドベ)とヌビア式のドーム・ヴォールト天井を現代建築に取り入れたことです。これらの工法はコストが低く、現地の職人が習得しやすいうえ、分厚い土壁が砂漠の酷暑を遮断するという優れた断熱性能を備えていました。
1940年代に手がけたグルナ村の再建プロジェクト(現在のルクソール近郊)は、古墳の上に住む農民を新集落へ移住させる計画でしたが、住民の文化的抵抗や行政の壁もあり完全な成功には至りませんでした。しかしこの経験は著書『貧者のための建築』(Architecture for the Poor)として結実し、世界中の建築家や開発機関に大きな影響を与えました。
ファティの思想は現代のサステナブル建築やビオクライマティック設計の先駆けとされており、1980年にはアガ・カーン建築賞の生涯功労賞にあたる特別賞を受賞しています。
使い方・例文
「ハッサン・ファティが設計した日干しレンガの集会所は、エアコンなしでも室内温度を外気より大幅に低く保った」という形で、エコ建築や途上国住宅の事例として引用されます。
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