ハインリヒ・フォン・モルトケ(大モルトケ)とは?
はいんりひふぉんもるとけ
大モルトケとも呼ばれるハインリヒ・フォン・モルトケは、19世紀プロイセン・ドイツ帝国の参謀総長として近代的な軍事戦略を確立した将帥です。
ハインリヒ・カール・ベルンハルト・フォン・モルトケ(1800〜1891年)は、プロイセン王国およびドイツ帝国の元帥で、「大モルトケ」と呼ばれ、甥の「小モルトケ」と区別されます。デンマーク出身でプロイセン軍に仕え、参謀本部の長として30年以上にわたり近代的な参謀制度を整備しました。
モルトケの最大の功績は、鉄道・電信を活用した迅速な軍の展開と、分権的な指揮権委譲(Auftragstaktik=任務戦術)の確立です。指揮官が大局的な任務だけを受け、現場の判断は各将校に委ねるこの考え方は、現代の軍事ドクトリンや経営管理論にまで影響を与えています。
実戦でも卓越した成果を上げ、1866年の普墺戦争ではわずか7週間でオーストリアを降伏させ、1870〜71年の普仏戦争ではフランスを完膚なきまでに打ち破り、ドイツ統一に貢献しました。
その戦略思想は「戦争計画は敵との最初の接触で崩れる」という格言に代表されるように、柔軟性と現実主義を重んじるものでした。近代参謀制度の父として、軍事史上きわめて重要な人物です。
使い方・例文
軍事史や経営戦略の授業で、モルトケの任務戦術(Auftragstaktik)は現代的な権限委譲の先駆けとして取り上げられます。
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