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トポロジカル絶縁体とは?

とぽろじかるぜつえんたい

トポロジカル絶縁体とは、内部は電気を通さない絶縁体でありながら、表面や端の部分だけが特殊な電子状態によって電流を流す物質のことです。

トポロジカル絶縁体(topological insulator)とは、バルク(内部)では通常の絶縁体として電子が流れない一方、表面や端部では「トポロジカルに保護された」導電性の状態が現れる物質を指します。この表面状態は不純物や欠陥があっても電子散乱が抑制され、きわめて安定した導電経路を持ちます。

この現象を支えるのは「バンドトポロジー」と呼ばれる電子構造の数学的性質です。量子力学的なスピン軌道相互作用が強い材料では、電子のエネルギーバンドが特殊なトポロジー(位相的性質)を持ち、表面に必ず金属的な状態が生まれます。バルクの絶縁性と表面の導電性が共存する点が通常の物質とは根本的に異なります。

代表的なトポロジカル絶縁体の例としては以下が挙げられます。

  • ビスマス・テルル化合物(Bi₂Te₃、Bi₂Se₃)
  • ビスマスアンチモン合金
  • 各種カルコゲナイド系化合物

研究の応用先として期待されるのは、スピントロニクスデバイス(電子のスピンを使った次世代メモリ・演算素子)や、量子コンピュータの基盤となるマヨラナ粒子の実現です。2000年代後半から理論・実験両面で急速に発展した量子物性物理学の重要テーマの一つです。

使い方・例文

「トポロジカル絶縁体の表面は電子散乱が起きにくいため、省エネルギーな電子デバイスへの応用が期待されている」という文脈で、量子材料の説明に登場します。

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