ソット・イン・スーとは?
そっと・いん・すー
ソット・イン・スーとは、絵画において極端な下方からの視点で対象を描く遠近法表現で、見上げる迫力ある構図を生み出す技法です。
ソット・イン・スー(sotto in sù)は、イタリア語で「下から上へ」を意味する絵画・装飾芸術の技法で、天井画や高い場所に描かれた絵において、鑑賞者が真下から見上げた際に対象が正しく立体的に見えるよう、極端な短縮法(フォーショートニング)を使って描く遠近法の一種です。
この技法が特に発展したのは、イタリアルネサンスからバロック期にかけてで、教会や宮殿の天井フレスコ画において広く用いられました。鑑賞者が床に立って天井を見上げた際、天使・神・英雄などが天空に向かって舞い上がっているかのような錯視効果を生み出すために使われます。
代表的な作例として、アンドレア・マンテーニャが15世紀に描いたマントヴァ公爵宮殿の「カメラ・デッリ・スポジ(婚礼の間)」の天井画が挙げられます。また、17世紀のコレッジョによるパルマ大聖堂の天井画「聖母被昇天」もソット・イン・スーの傑作として知られ、渦巻く天使の群れが天高く昇っていく様子が圧倒的な迫力で描かれています。
この技法を実現するためには、下から見上げたときの透視図法を計算し、実際には大きく歪んで描かれた図像を制作する必要があり、高度な数学的知識と空間把握能力が要求されました。現代のCGやイラストでも同様の視点表現が使われています。
使い方・例文
バロック期の教会の天井を見上げると、天使たちがこちらに迫ってくるような迫力のある構図で描かれていますが、これはソット・イン・スーという技法によるものです。
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