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ゼンメルヴェイス・イグナーツとは?

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ゼンメルヴェイス・イグナーツはハンガリー出身の産科医で、手洗いの徹底によって産褥熱を劇的に減らし、近代感染症予防の先駆者として評価されています。

ゼンメルヴェイス・イグナーツ(Semmelweis Ignác、1818〜1865年)は、ハンガリーブダペストに生まれた産科医・外科医です。ウィーン大学で医学を修め、1846年にウィーン総合病院の産科病棟助手に就任しました。

当時、産褥熱(分娩後に母親を死に至らしめる感染症)はヨーロッパの産科病棟で猛威を振るっており、ウィーン総合病院でも一方の病棟では死亡率が10〜35%に達することがありました。ゼンメルヴェイスは統計的分析により、医師・医学生が解剖実習のあとに手を洗わずに分娩を介助する病棟の方が、助産師のみが介助する病棟よりも死亡率が著しく高いことを突き止めました。

1847年から塩素系消毒液による手洗いを義務づけたところ、担当病棟の産褥熱死亡率は劇的に低下しました。これは細菌の存在が知られる以前の発見であり、「見えない何か」が医師の手を介して患者に伝わるという考え方は当時の医学界には受け入れられず、激しい反発を受けました。

ゼンメルヴェイスの主張は生前には広く認められず、精神的な追い詰められも重なって47歳で精神病院に入院し、まもなく亡くなりました。その後パスツールやリスターによって細菌学・消毒法が確立されると、彼の業績が改めて高く評価されるようになりました。現在では「感染症予防の父」「手洗いの先駆者」として医学史に名を刻んでいます。

使い方・例文

医療倫理や感染症予防の歴史を学ぶ授業・講義で、「正しい発見が時代に受け入れられなかった悲劇的な例」として必ず取り上げられる人物です。

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