スキンパス圧延とは?
すきんぱすあつえん
スキンパス圧延とは、冷間圧延鋼板の焼鈍後に行われる軽い圧延加工で、表面性状と機械的特性を整えるための仕上げ工程です。
スキンパス圧延(skin pass rolling)は、冷間圧延・焼鈍(アニーリング)を経た薄鋼板に対して、わずか数パーセントの圧下率(圧縮率)で行う軽微な圧延処理です。「調質圧延」とも呼ばれ、最終製品の品質を整えることを主な目的とします。
焼鈍によって軟化した鋼板はそのままだと降伏点伸びという現象が発生しやすく、プレス成形時に「ストレッチャーストレイン」と呼ばれるひずみ模様(くもり状の縞)が表面に現れる場合があります。スキンパス圧延はこの降伏点伸びを抑制するために行われる加工です。
スキンパス圧延の主な効果は以下のとおりです。
- ストレッチャーストレインの発生を防止し、プレス成形品の外観を良好に保つ
- 鋼板の平坦度(板反り)を矯正する
- ロール表面の凹凸パターンを転写して、所定の表面粗さ(つや・肌)を付与する
- 機械的特性(降伏強度や硬さ)を微調整する
自動車のボディパネルや家電製品の外装板など、外観品質や成形性が重要な薄板製品の最終仕上げ工程として広く用いられています。圧下率が低いため素材の板厚に大きな変化はなく、あくまでも「表面と特性の調整」に特化した工程です。
使い方・例文
自動車のドアパネルや冷蔵庫の外板に使用される冷延鋼板は、スキンパス圧延によって表面粗さと成形性を調整してから出荷されます。
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