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ジョルダン標準形とは?

じょるだんひょうじゅんけい

正方行列を、固有値と冪零部分が見やすい上三角ブロック形式に変換した標準的な表現です。

ジョルダン標準形(Jordan normal form)とは、複素数体上の正方行列に対して、適切な基底変換(相似変換)によって得られる特別な上三角行列のことです。対角成分に固有値が並び、一部の超対角成分に1が現れるブロック対角構造を持ちます。各ブロックは「ジョルダンブロック」と呼ばれ、対角に同じ固有値λが並びその直上に1が並ぶ上三角行列です。

行列が対角化できる(固有ベクトルが基底を成す)場合はジョルダン標準形そのものが対角行列になります。しかし固有値の重複があり固有ベクトルが不足する「欠陥行列」の場合には対角化できず、ジョルダン標準形が最も簡潔な正準形となります。ジョルダンブロックのサイズは固有値の代数的重複度と幾何的重複度の差に相当します。

ジョルダン標準形を求めることで、行列の冪A^nや行列指数関数e^{At}を明示的に計算できます。これは線形微分方程式系の解の振る舞い(安定性解析)に直結し、自動制御・物理学・工学で広く利用されます。

数値計算では固有値が重複に近いとジョルダン標準形の計算が数値的に不安定なため、実用的にはシュール分解などが使われますが、理論的な構造理解の上でジョルダン標準形は不可欠な概念です。

使い方・例文

線形微分方程式の解の長期的な振る舞いを調べるとき、係数行列をジョルダン標準形に変換することで解の構造が明確になります。

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