シンクロトロンとは?
しんくろとろん
シンクロトロンとは、荷電粒子を円形の軌道に沿って高エネルギーまで加速する粒子加速器の一種で、放射光の発生源としても広く利用されています。
シンクロトロン(Synchrotron)は、電子や陽子などの荷電粒子を円形(または多角形)の閉じた軌道上で繰り返し加速する粒子加速器です。粒子が加速されるにつれてエネルギーが増すと、同じ軌道を維持するために必要な磁場の強さも増加します。シンクロトロンでは、この磁場を粒子のエネルギーに同期(synchronize)させて変化させることが名称の由来です。
構造は大きく分けて、粒子を注入する線形加速器(インジェクター)、粒子が周回する主リング、そして粒子を取り出す引き出し装置から成ります。粒子は高周波加速空洞によって周回のたびに少しずつ加速され、GeV(ギガ電子ボルト)からTeV(テラ電子ボルト)級の高エネルギーに到達します。
シンクロトロンの代表的な用途は以下のとおりです。
- 高エネルギー物理実験 — 素粒子の衝突実験(CERNのLHCなど)
- 放射光科学 — 電子が曲がる際に放射される強力なX線を利用した構造解析
- がん治療 — 陽子線・重粒子線を正確に照射するための加速器
- 産業応用 — 材料分析、半導体検査など
日本では兵庫県の放射光施設「SPring-8」が世界最大級のシンクロトロン放射光施設として知られ、タンパク質の構造解析から文化財の非破壊分析まで多様な研究に活用されています。
使い方・例文
「SPring-8のシンクロトロンから得られる放射光を使って、新薬候補のタンパク質の立体構造を原子レベルで明らかにする研究が進められている」のように、最先端科学の文脈で登場します。
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