サーランギとは?
さーらんぎ
サーランギとは、北インド古典音楽で使われる弓奏弦楽器で、豊かな倍音と表現力の高さで知られます。
サーランギ(sarangi)は、北インドの古典音楽ヒンドゥスターニー音楽において中心的な役割を担う擦弦楽器です。木をくり抜いて作られた胴体に、動物の腸から作られたガット弦を張り、馬の毛を使った弓で演奏します。
最大の特徴は共鳴弦(タラブ)の存在です。演奏に直接使う主弦のほかに、金属製の共鳴弦が20本以上取り付けられており、これらが主弦の音に呼応して振動することで、独特の豊かな倍音と余韻を生み出します。この構造により、人の声に最も近い楽器とも称されます。
歴史的には、カヤール・トゥムリーといった声楽の伴奏楽器として発展してきました。19世紀から20世紀初頭にかけては「ミラシ」と呼ばれる世襲の音楽家カーストが担い手でしたが、20世紀後半にはソロ楽器としての地位も確立しました。
演奏技法としては、弦を指の爪や指先の横で押さえるのが特徴的で、フレットがないため微妙な音程操作やグリッサンドが可能です。この柔軟性が、声楽の細かな節回しを模倣する能力につながっています。現代では、インド古典音楽の保存と普及において重要な楽器として国内外で評価されています。
使い方・例文
ヒンドゥスターニー音楽のコンサートで、歌手の傍らに座った演奏者がサーランギを奏でながら声楽の旋律に寄り添う場面で登場します。
この用語をシェア
最終更新: