サーミのヨイクとは?
さーみのよいく
サーミのヨイクとは、北欧先住民族サーミ人が受け継いできた独特の即興的な歌唱様式で、人・動物・場所を「歌う」民俗芸能です。
ヨイク(joik)は、スカンジナビア半島北部からロシアのコラ半島にかけて暮らすサーミ人が伝えてきた歌唱の伝統です。単なる「歌」ではなく、対象そのものを体現・召喚するような行為とみなされており、「誰かについて歌う」のではなく「誰かを歌う(be)」という感覚が核心にあります。
- 固定された歌詞を持たず、即興的に音節や擬音を組み合わせる
- 反復するメロディーラインと独特の倍音発声(のどを使ったうなり声を含む)
- 特定の人物・動物・土地に結びついた個人の「ヨイク」が存在する
- 太鼓(サーミドラム)や自然の音とともに演じられることがある
歴史的にはノルウェーやスウェーデンのキリスト教化政策によって長く禁止・抑圧されてきましたが、20世紀後半のサーミ文化復権運動の中で見直され、現代ではポップスや映画音楽との融合も進んでいます。映画「アナと雪の女王」の楽曲にヨイクの要素が取り入れられたことで、国際的にも注目を集めました。
ユネスコの無形文化遺産の議論でも取り上げられるなど、サーミ人のアイデンティティと精神文化を体現する重要な遺産として保護・継承が図られています。
使い方・例文
現代のサーミ系アーティストが、電子楽器とヨイクを組み合わせたアルバムをリリースし、伝統と現代音楽の融合を示す場面で登場します。
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