コーシー・シュワルツの不等式とは?
こーしー・しゅわるつのふとうしき
コーシー・シュワルツの不等式とは、二つのベクトルや数列の内積に関する基本的な不等式で、様々な数学的証明や物理の計算に幅広く用いられます。
コーシー・シュワルツの不等式は、19世紀のフランス人数学者オーギュスタン=ルイ・コーシーとドイツ人数学者ヘルマン・アマンドゥス・シュワルツの名を冠した数学の基本定理です。
最もシンプルな形では、実数列 a₁, a₂, …, aₙ と b₁, b₂, …, bₙ に対して
(a₁b₁+a₂b₂+…+aₙbₙ)² ≦(a₁²+a₂²+…+aₙ²)×(b₁²+b₂²+…+bₙ²)
が成り立ちます。等号はすべての aᵢ と bᵢ が比例するときに成立します。
ベクトルの言葉では「内積の絶対値はそれぞれのノルムの積を超えない」と表現でき、これはベクトル同士のなす角θのコサイン値が -1 以上 1 以下であることと同値です。
この不等式が重要とされる理由の一つは、その応用の広さです。
- 線形代数や関数解析における各種定理の証明
- 量子力学のハイゼンベルクの不確定性原理の導出
- 統計学における相関係数が±1以内に収まることの証明
- 最適化問題における上界の評価
特に積分の形でも成立し、|∫f(x)g(x)dx|² ≦ ∫f(x)²dx × ∫g(x)²dx という形で関数解析でも使われます。シンプルな見た目の裏に多くの数学的内容が凝縮された不等式です。
使い方・例文
中学校の数学でも「各辺の二乗の和と積の関係」として触れることがあり、確率・統計の授業で相関係数が1を超えない理由を説明するときにもこの不等式が背景にあります。
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