ギュスターヴ・フローベールとは?
ぎゅすたーゔふろーべーる
ギュスターヴ・フローベールは19世紀フランスの小説家で、『ボヴァリー夫人』によって近代リアリズム文学の礎を築き、「正確な一語」を追求した文体の完成者です。
ギュスターヴ・フローベール(1821〜1880)はフランス・ルーアン生まれの小説家です。外科医の父のもとで育ち、幼少期から文学への強い情熱を持ちました。法律を学ぶためパリへ出たものの神経疾患を患い、故郷クロワッセに引き籠もって生涯の大半を執筆に費やしました。
フローベールの文学観の中心には「正確な一語(ル・モ・ジュスト)」への執念がありました。1ページの草稿に何日もかけて言葉を磨き上げ、事実の精密な観察と客観的な描写によって登場人物の心理と社会の姿を描くリアリズム技法を徹底しました。
代表作『ボヴァリー夫人』(1857年)は、ロマン主義的な夢想に耽るノルマンディーの医師の妻エンマ・ボヴァリーが不倫と浪費の末に破滅する物語です。出版当初は公序良俗違反で起訴されましたが無罪となり、その後フランス文学の古典として世界的に読み継がれています。他にも古代カルタゴを舞台とした歴史小説『サランボー』(1862年)、晩年の傑作短編集『三つの物語』なども高く評価されています。
フローベールの文体的完成主義はモーパッサン・ゾラ・プルーストらに継承され、近代小説の技法的基盤を形成しました。物語の語り手が判断を下さず状況を提示する「客観的描写」の手法は、現代小説においても広く受け継がれています。
使い方・例文
フランス文学や小説技法の講義で「リアリズムの確立者」「文体の完成者」として紹介され、『ボヴァリー夫人』が不倫や幻滅をテーマとした文学の代表例として挙げられます。
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