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キレート錯体とは?

きれーとさくたい

キレート錯体とは、一つのリガンドが複数の配位座で中心金属イオンに結合した、特に安定な配位化合物のことです。

キレート錯体(英: Chelate complex)は、一つの配位子(リガンド)が二箇所以上原子(配位原子)で同じ金属イオンに同時に結合してできた環状構造をもつ錯体です。「キレート」はギリシャ語の「かに爪」に由来し、リガンドが金属をはさみで挟むように結合する様子を表しています。

複数箇所で同時に結合するため、キレート錯体は単座配位子(一箇所のみで結合)からなる錯体よりも熱力学的に著しく安定です。この安定化をキレート効果といい、形成される五員環・六員環が特に安定です。例えばEDTA(エチレンジアミン四酢酸)は6つの配位原子をもち、さまざまな金属イオンと極めて安定なキレート錯体を形成します。

キレート錯体は日常・産業・医療において幅広く使われています。

  • 分析化学: 金属イオンの定量分析(キレート滴定)や金属指示薬
  • 医療: 重金属中毒の解毒(キレーション療法)、MRI造影剤(ガドリニウム錯体)
  • 農業: 鉄などの微量元素を土壌中で溶けやすく保つ肥料成分
  • 工業: 洗剤の硬水軟化剤、電気めっきの浴液安定剤

生体内でも、ヘモグロビンのヘム(ポルフィリン+鉄)やクロロフィル(ポルフィリン+マグネシウム)などがキレート錯体の代表例です。

使い方・例文

MRIの造影剤として使われるガドリニウムキレートや、鉛・水銀中毒の治療に用いられるキレーション療法の説明で登場します。また化学の実験でのEDTAを使った金属イオンの定量分析でも使われます。

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