ガヤトリ・C・スピヴァクとは?
がやとりすぴゔぁく
ガヤトリ・C・スピヴァクとは、「サバルタンは語れるか」という問いで知られるインド出身のポストコロニアル批評家・翻訳家です。
ガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァク(Gayatri Chakravorty Spivak、1942〜)は、インドのカルカッタ出身の文学理論家・ポストコロニアル批評家・フェミニスト思想家で、コロンビア大学教授を長く務めています。ジャック・デリダの主著『グラマトロジーについて』の英訳者としても広く知られており、脱構築とポストコロニアル理論を結びつけた独自の批評実践を確立しました。
最も有名な論考は「サバルタンは語れるか」(Can the Subaltern Speak?、1988年)です。「サバルタン」とはグラムシが用いた概念で、社会の周辺に置かれた従属的集団を指しますが、スピヴァクはこれを植民地主義の文脈で再定義しました。彼女の問いの核心は、西洋の知識人や支援者が「周辺化された人々の声を代弁する」と称するとき、実際にはその人々が自分自身の文脈で語る可能性を奪ってしまうのではないかという批判にあります。
特に植民地下のインドにおける「サティ(寡婦殉死)」廃止をめぐる議論を例に、植民者による救済言説がインド女性を沈黙させてきたことを論証しました。
スピヴァクはフェミニズムの議論においても、第三世界の女性が西洋フェミニズムの枠組みから排除・客体化されてきたことを批判しており、その思想はジェンダー研究・文学批評・グローバル南部研究などに広く浸透しています。
使い方・例文
「支援する側が声を代弁することの問題点」「開発援助の暴力性」を論じる場面で、スピヴァクの「サバルタンは語れるか」という問いが引かれます。
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