ガエタノ・モスカとは?
がえたのもすか
ガエタノ・モスカとは、「支配階級(エリート)」の概念を提唱したイタリアの政治学者・社会学者で、エリート理論の創始者の一人です。
ガエタノ・モスカ(Gaetano Mosca、1858〜1941年)はイタリア・シチリア島パレルモ生まれの政治学者・法学者です。19世紀末から20世紀前半にかけてイタリアの学術界・政治界で活躍し、政治社会学の基礎を築いた人物として評価されています。
モスカが提唱した最も重要な概念が「支配階級(ruling class)」の理論です。彼は主著『支配階級』(1896年)において、いかなる社会・政治体制においても、少数の組織化されたエリート集団(支配階級)が多数の非組織的な大衆を統治するという普遍的な法則があると主張しました。これは民主主義を標榜する社会においても例外ではないとし、民主主義の理念と現実の乖離を鋭く分析しました。
同時代のヴィルフレド・パレートやロベルト・ミヘルスとともに、「エリート理論」の三大主唱者の一人として位置づけられています。これら三者の理論は20世紀政治学・社会学の重要な潮流をなしており、後の研究者に広く引用されています。
モスカはイタリア議会議員や上院議員も務め、ファシズムの台頭に対しては批判的な立場を取りました。政治体制を理想ではなく現実の権力構造から分析するアプローチは、現代の政治科学においても有効な視座を提供し続けています。
使い方・例文
政治学の授業や現代民主主義を論じる文章で「ガエタノ・モスカのエリート理論によれば、民主制においても少数のエリートが実質的な支配を担う」という形で引用されます。
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