カール・ヤスパースとは?
かーるやすぱーす
カール・ヤスパースとは、20世紀ドイツの哲学者・精神科医で、実存哲学と「枢軸時代」の概念で知られる思想家です。
カール・ヤスパース(1883〜1969年)は、ドイツのオルデンブルクに生まれた哲学者であり精神科医です。医学から出発し、後に哲学へと転向して実存哲学の代表的な思想家となりました。
ヤスパースの哲学の中心にあるのは「実存(Existenz)」の概念です。人間は日常的な生の中では「現存在」として生きていますが、死・苦悩・闘争・罪責といった「限界状況」に直面したとき、初めて真の自己としての実存に目覚めると彼は主張しました。限界状況から逃げるのではなく、それに誠実に向き合うことが本来の人間的な生き方であるとされます。
また、ヤスパースは「包括者(das Umgreifende)」という独自の概念を用いて、存在の全体性を表現しようとしました。人間の認識が及ばない超越的な次元への開かれを哲学的に論じた点で、宗教哲学とも深く関わっています。
歴史哲学の分野では「枢軸時代(Achsenzeit)」という概念を提唱しました。これは紀元前800年〜前200年頃に、中国・インド・ギリシャ・イスラエルで同時多発的に精神的革命が起きたとする仮説で、今日でも文明論や比較宗教学で広く参照されます。ナチス政権下では発言を禁じられ、戦後はスイスのバーゼル大学で活動を続けました。
使い方・例文
「限界状況」や「枢軸時代」という言葉は哲学・歴史学の文脈でヤスパースの概念として紹介されます。実存主義哲学を概観する際や、文明の起源を比較検討する場面でその名前が登場します。
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