エーレンフェストとは?
えーれんふぇすと
エーレンフェストはオーストリア出身の理論物理学者で、統計力学と量子論を結ぶ研究を行い、エーレンフェストの定理や断熱不変量の概念などで量子力学の発展に貢献した人物です。
パウル・エーレンフェスト(Paul Ehrenfest、1880〜1933)は、オーストリア・ウィーン出身の理論物理学者です。ボルツマンに師事して統計力学を深く学んだ後、量子論と古典物理学の橋渡しをする研究で多くの重要な概念を残しました。オランダのライデン大学でローレンツの後継として教授職を務め、アインシュタイン、ボーア、ハイゼンベルクらと親密な交流をもちながら当時の物理学の議論を活性化させた人物として知られています。
エーレンフェストの主な学術的業績は以下のとおりです。
- エーレンフェストの定理:量子力学的な期待値が古典力学の運動方程式に従うことを示した定理
- 断熱不変量の概念:旧量子論における量子条件の理解を深めた重要な概念
- エーレンフェストのパラドックス:特殊相対性理論における剛体回転の矛盾を指摘し、相対性理論の議論を深化させた
- ボルツマンの統計力学的エントロピー概念の整理と解説に貢献
エーレンフェストは卓越した教育者でもあり、ライデンで多くの優れた物理学者を育てました。また、ソルベー会議などの国際会議で鋭い質問を投げかけ、議論を深める役割を果たしたことでも知られています。しかし重度の鬱を患い、1933年に悲劇的な最期を遂げました。その短くも充実した生涯は、20世紀物理学の黄金時代を支えた忘れがたい一頁です。
使い方・例文
量子力学の教科書でエーレンフェストの定理が登場するのは、古典力学と量子力学の対応関係を理解するうえで不可欠な橋渡しの役割を果たしているためです。
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