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イスメット・イノニュとは?

いすめっといのにゅ

イスメット・イノニュとは、トルコ共和国の初代首相・第2代大統領を務め、近代トルコの国家建設と多党制移行を主導した政治家・軍人です。

イスメット・イノニュ(1884〜1973年)は、トルコ共和国の建国を支えた中心人物のひとりです。軍人として第一次世界大戦トル独立戦争に参加し、独立戦争ではギリシャ軍との戦いで重要な勝利を収めました。その功績からムスタファ・ケマル(アタテュルク)の右腕として活躍し、1923年のローザンヌ条約交渉ではトルコ代表として欧州諸国と対等な交渉を行いました。

1923年のトルコ共和国成立後、初代首相に就任し(断続的に1924〜1937年)、ケマルのもとで西洋化・世俗化改革を推進しました。1938年にアタテュルクが死去すると、共和人民党(CHP)の党首として第2代大統領に選出され、第二次世界大戦中は巧みな外交によりトルコの中立を維持しました。

戦後、イノニュはトルコに画期的な変化をもたらします。一党独裁から複数政党制への移行を自ら主導し、1950年に民主党が選挙で勝利すると平和的に政権を移譲しました。これはトルコ史における重要な民主主義の転換点とされています。その後も野党として政治の場に立ち、1961〜1965年には再び首相を務めました。

イノニュは「国民的な長老」として晩年まで尊敬を集め、1973年に死去しました。彼の名は出生地であるイズミット近郊の都市イノニュに由来しており、その都市名自体が彼の功績にちなんで改名されたものです。

使い方・例文

「イスメット・イノニュはトルコで唯一、一党制から複数政党制への移行を自ら承認した指導者として評価される」といった形で、民主化研究や中東近代史の文脈で言及されます。

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