イサーク・バーベリとは?
いさーくばーべり
イサーク・バーベリはソビエト時代のロシア人作家で、鮮烈な短編集『オデッサ物語』や『騎兵隊』で世界文学史に名を刻んだ人物です。
イサーク・エマヌイロヴィチ・バーベリ(1894〜1940年)は、ロシア帝国オデッサ(現ウクライナ)生まれのユダヤ系作家です。幼少期からフランス語文学に親しみ、モーパッサンを敬愛しながらも独自の簡潔で詩的な文体を確立しました。
代表作『騎兵隊』(1926年)は、ロシア内戦期にポーランドと戦ったコサック軍に従軍した体験をもとにした連作短編集です。暴力と美、生と死が凝縮された文章で描かれ、発表当時から大きな議論を呼びました。『オデッサ物語』ではユダヤ人ギャング団のリーダー、ベーニャ・クリークを主人公に据え、哀愁とユーモアを交えた独特の世界観を作り上げています。
スターリン体制下でバーベリは次第に沈黙を強いられ、1939年に逮捕されました。翌1940年に処刑され、その作品はソ連で長らく出版禁止となりました。死後、名誉回復がなされ、現在は20世紀ロシア語文学を代表する作家のひとりとして広く評価されています。
彼の文学的特徴として次の点が挙げられます。
- 極度に凝縮された短い文章と鮮やかなイメージ
- ユダヤ人としての複雑なアイデンティティの反映
- 暴力と美の共存という主題
- オデッサという多文化都市の雰囲気の体現
使い方・例文
「バーベリの作品を読む」といえば、主に『騎兵隊』や『オデッサ物語』などの短編集を指します。ロシア文学や20世紀の弾圧された作家を調べる際に名前が登場します。
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