アーシュラ・K・ル=グウィンとは?
あーしゅらけいるぐうぃん
アーシュラ・K・ル=グウィンはアメリカのSF・ファンタジー作家で、深い人類学的・哲学的洞察を持つ作品によって20世紀を代表するジャンル作家の一人となりました。
アーシュラ・K・ル=グウィン(Ursula K. Le Guin、1929〜2018年)は、アメリカ・カリフォルニア州バークレー出身の小説家です。父は著名な文化人類学者アルフレッド・クローバー、母は作家のシオドーラ・クローバーという知的な家庭環境で育ちました。この背景がSFやファンタジーを通じて人類の多様な文化・社会構造を問い直すという彼女独自のスタイルを生み出しました。
代表作は「ハイニッシュ・ユニバース」と呼ばれる共通宇宙を舞台にした連作SFで、その中核をなす『闇の左手』(1969年)はジェンダーの流動性を主題に扱い、ヒューゴー賞とネビュラ賞を同時受賞しました。また子どもと大人の両方に読み継がれる「ゲド戦記」(アースシー・サーガ)は魔法学校や自己探求を描いたファンタジーの古典として世界的に親しまれています。
彼女の作品が扱うテーマは多岐にわたります。
- ジェンダーとアイデンティティーの問い直し
- アナキズムや社会主義的ユートピア(『所有せざる人々』)
- 生態系と人間の共存、土着文化への敬意
- 老い・死・時間の哲学的探求
SFやファンタジーを「低級な娯楽」と見なす風潮に抗し続け、ジャンル文学の文学的地位向上に尽力した先駆者として、その遺産は現代の多くの作家に受け継がれています。
使い方・例文
「ル=グウィンの『闇の左手』は、ジェンダーのない社会を描くことで読者自身の固定観念を問い直させる傑作SFとして文学の授業でも取り上げられています。」
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