アブラーム・ド・モアブルとは?
あぶらーむどもあぶる
アブラーム・ド・モアブルは、確率論と三角法に重要な業績を残したフランス生まれの数学者で、「ド・モアブルの定理」で知られています。
アブラーム・ド・モアブル(1667〜1754年)は、フランスのヴィトリー=ル=フランソワに生まれた数学者です。プロテスタントであったため、1685年のナントの勅令廃止後に宗教的迫害を逃れてイギリスに亡命し、ロンドンで生涯の大半を過ごしました。
ド・モアブルはアイザック・ニュートンやエドモンド・ハレーと親交があり、王立協会の会員に選ばれました。しかし外国人であったため、大学の教職に就くことができず、家庭教師や数学顧問として生計を立てながら研究を続けました。
彼の業績で最も広く知られるのは「ド・モアブルの定理」です。これは複素数の累乗と三角関数の関係を示したもので、(cos θ + i sin θ)^n = cos nθ + i sin nθ という形で表されます。この定理は三角関数の倍角公式の導出や複素数の計算を格段に簡略化し、後のオイラーの公式にも影響を与えました。
確率論の分野では著書「偶然の論理(The Doctrine of Chances)」において重要な貢献をしました。とくに二項分布に対する正規分布近似(中心極限定理の先駆的な結果)を示したことは、近代統計学の基礎の一つとなっています。また、年金や保険の数理計算にも確率論を応用し、数理統計学・保険数学の発展にも寄与しました。
使い方・例文
大学の複素数や確率論の授業で「ド・モアブルの定理を使って cos 3θ を求めなさい」という問題として登場するほか、保険数理士の試験でも関連する概念が扱われます。
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