アップステージとは?
あっぷすてーじ
アップステージとは、舞台の奥(後方)側のエリアを指す演劇・舞台用語で、観客から見て遠い位置のことです。
アップステージ(upstage)とは、舞台空間を区分する際に使われる演劇用語で、舞台の奥——すなわち観客席から最も遠い側——のエリアを指します。舞台を前後に分けたとき、観客に近い側を「ダウンステージ」、遠い側を「アップステージ」と呼びます。
この名称の由来は、かつての西洋劇場が舞台奥に向かって床が傾斜して高くなっていた「傾斜舞台(ランド舞台)」の構造にあります。奥に行くほど物理的に高く(up)なることから「アップステージ」と呼ばれるようになりました。現代の劇場では水平な舞台が主流となっていますが、用語はそのまま残っています。
アップステージに立つと観客との距離が生まれるため、威厳や権威のある人物、あるいは謎めいたキャラクターを演じる際に意図的に使われることがあります。また、共演者をアップステージへ誘導することで、その相手が観客に背を向けざるを得ない状況を作り出す演技上の駆け引き——いわゆる「アップステージする」という行為——は、舞台上での主導権争いの文脈で語られることもあります。
舞台の位置を示す用語としては、左右方向では観客から見て右側が「ステージライト」、左側が「ステージレフト」と定められており、アップ・ダウンと組み合わせて「アップステージライト」のように細かく場所を指定します。演出家や舞台監督が俳優に指示を出す際に日常的に使われる専門語です。
使い方・例文
演出家が稽古中に「もう少しアップステージへ下がって、そこから台詞を言ってみて」と俳優に指示する場面などで使われます。
この用語をシェア
最終更新: