アウフヘーベンとは?
あうふへーべん
アウフヘーベンとは、ドイツの哲学者ヘーゲルが用いた弁証法の核心概念で、矛盾する二者を否定しつつより高い次元で統合することを指します。
アウフヘーベン(Aufheben)とは、ドイツ語に由来する哲学用語で、ヘーゲルの弁証法の中核を成す概念です。日本語では「揚棄(ようき)」とも訳されます。「持ち上げる・廃棄する・保存する」という一見矛盾する複数の意味を同時に含むドイツ語の動詞から来ており、この多義性がそのまま概念の内容を反映しています。
ヘーゲルの弁証法では、思考や歴史の展開を次の三段階で捉えます。
- テーゼ(正):ある命題・状態
- アンチテーゼ(反):それに対立する命題・状態
- ジンテーゼ(合):二者の矛盾を乗り越えた、より高次の統合
このジンテーゼへの移行プロセスがアウフヘーベンです。矛盾する二者をどちらも単純に否定するのではなく、両者の要素を保持しながらより高い段階へと発展させる点が特徴です。
アウフヘーベンは哲学だけでなく、社会学・政治思想・文化批評など幅広い分野に応用されてきました。また日本では政治文脈でもこの語が引用されることがあり、議論の文脈によっては哲学的意味から外れた使われ方をする場合もあるため注意が必要です。
使い方・例文
「自由」と「秩序」という対立概念が、法の支配という高次の概念に統合される過程を説明するときに、アウフヘーベンという語が引用される場面が典型例です。
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