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ストックホルム条約とは?POPs規制の国際ルールをわかりやすく解説

公開 2026年8月15日

この記事は 「ストックホルム条約とは?」 の解説をくわしく掘り下げたものです。

ストックホルム条約とは

ストックホルム条約は、正式には「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」と呼ばれ、分解されにくく生物の体内に蓄積する残留性有機汚染物質(POPs)を国際的に規制するために結ばれた多国間条約です。2001年にスウェーデンのストックホルムで採択され、2004年に発効しました。POPs条約という略称でも広く知られています。

「ダーティーダズン」と規制の枠組み

条約が採択された当初、規制の対象とされたのはDDT・PCB・ダイオキシン類・アルドリン・クロルデンなど12種類の物質で、これらは「ダーティーダズン(汚い12物質)」と呼ばれています。締約国はこれらの物質について、製造や使用の原則禁止、あるいは段階的な削減、そして意図せず生成されてしまう副産物の排出削減に取り組むことが義務づけられました。条約の運用は締約国が定期的に集まる締約国会議(COP)を通じて進められており、新たな科学的知見に基づいて対象物質が追加される仕組みが整えられています。

条約が対象とする物質の広がり

採択から年月が経つ中で、当初の12物質に加え、難燃剤として使われてきたポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)や、フッ素系の界面活性剤であるPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)など、さまざまな物質が新たに規制対象へ追加されてきました。これは、新しい化学物質が普及し始めた後になってから残留性や生物蓄積性が明らかになるケースが多いためで、条約には最新の科学的評価を反映しながら規制の網を広げていく柔軟な仕組みが備わっています。

  • 2001年採択、2004年発効の多国間条約
  • 当初の規制対象は「ダーティーダズン」と呼ばれる12物質
  • 締約国会議(COP)で対象物質を随時追加

日本の対応

日本はストックホルム条約の締約国として、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)などの国内法を通じて、条約が定める規制内容を実施しています。POPsに指定された物質については製造・輸入・使用が原則として禁止され、既存の在庫や汚染土壌についても適正な処理が求められています。国内での対応は、条約の実効性を担保する上で欠かせない役割を果たしています。

三つの化学物質関連条約

国際的な化学物質規制の分野では、ストックホルム条約のほかに、有害廃棄物の国境を越えた移動を規制するバーゼル条約と、有害な化学物質の輸出入に関する情報共有を義務づけるロッテルダム条約が知られており、これら三条約は互いに補完し合う関係にあります。三条約の締約国会議が合同で開催されることもあり、化学物質のライフサイクル全体を通じた国際的な管理体制の構築が進められています。

よくある疑問

ストックホルム条約と混同されやすい国際的な化学物質規制の枠組みに、水銀に関する水俣条約や有害廃棄物の越境移動を規制するバーゼル条約があります。それぞれ対象とする物質や規制の仕組みは異なりますが、いずれも国境を越えて広がる化学物質による環境・健康被害を国際協力によって防ごうとする点で共通しています。POPsのように一国だけでは対処できない地球規模の汚染問題に対しては、こうした国際条約の枠組みが不可欠な役割を果たしています。

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