W・G・ゼーバルトとは?
だぶりゅじーぜーばると
W・G・ゼーバルトは、記憶・喪失・歴史を独自の文体で探求したドイツ系イギリスの作家です。
W・G・ゼーバルト(Winfried Georg Sebald、1944〜2001年)は、ドイツ南部バイエルン州出身の作家・文学研究者です。1966年にイギリスに渡り、イースト・アングリア大学で長年ドイツ文学を教えながら創作活動を続けました。
ゼーバルトの文学は、通常の小説の枠に収まらない独自のジャンルを切り開いたとして高く評価されています。その文体的特徴は以下のとおりです。
- フィクションとノンフィクション、実在の出来事と虚構を意図的に混在させる
- 白黒写真を本文中に挿入し、記憶と証言の不確かさを視覚的に示す
- 長い文章と蛇行するような語り口で、過去の記憶を手繰り寄せるような叙述スタイル
- ホロコーストや戦争の記憶を正面から論じるのではなく、周縁から迂回して照射する
主な作品には『土星の環』『移民たち』『アウステルリッツ』などがあり、いずれも喪失・流浪・歴史の忘却というテーマを扱っています。特に『アウステルリッツ』(2001年)は英語圏でも高い評価を得ましたが、同年の交通事故で急逝しました。現代ドイツ語文学において最も重要な作家のひとりと位置づけられています。
使い方・例文
文学評論やドイツ文学の講座で「ゼーバルトの作品は、写真と散文が交錯することで記憶の不確かさを体験させる」と紹介される場面で登場します。
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