輪中とは?
わじゅう
輪中とは、洪水から集落を守るために周囲を堤防で囲んだ、低湿地帯に発達した集落形態および土地利用の仕組みです。
輪中(わじゅう)とは、河川が多く低湿な地帯において、集落・農地を水害から守るために周囲を堤防(囲堤)で取り囲んだ地域のことです。主に岐阜県・愛知県・三重県にまたがる木曽三川(木曽川・長良川・揖斐川)の下流域に多く見られ、この地方の独特の景観と生活文化を形成してきました。
木曽三川流域は川の勾配が緩く水はけが悪い上に、複数の大河川が集中しているため、歴史的に度重なる洪水に悩まされてきました。こうした環境に対応するため、江戸時代以降に集落全体を堤防で囲む「輪中」という形態が発展しました。
輪中の生活には独特の知恵が見られます。
- 水屋(みずや):洪水時に避難する高台に建てた蔵や建物
- 上げ舟:洪水に備えて家屋の二階や屋根に舟を保管する習慣
- 独自の農業・漁業の工夫による湿地帯との共生
江戸時代には薩摩藩の宝暦治水(1754〜1755年)など大規模な治水工事が行われましたが、輪中は近代の大規模治水が整備されるまで、地域住民が洪水と共存するための集合的な知恵として機能し続けました。現在も輪中の歴史は地域の文化遺産として語り継がれています。
使い方・例文
社会科の授業や地理の教科書で、木曽三川流域の「輪中」の地図や水屋の写真が登場する場面がよく見られます。
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