論点先取とは?
ろんてんせんしゅ
論点先取とは、証明しようとしている結論をすでに前提の中に含めてしまう論理的誤謬のことです。
論点先取(begging the question、循環論法)とは、議論において「証明したいこと」を暗黙のうちに前提として組み込み、そこから同じ結論を導き出す論理的誤謬(fallacy)を指します。英語では「petitio principii」とも呼ばれ、論理学・弁証法の世界で古くから指摘されてきた誤りの形式です。
この誤謬の本質は、結論の正しさを証明するために、その結論自体(または実質的に同じ主張)を前提として使ってしまう点にあります。見た目には論理的な推論の形をとっていても、実際には何も証明していません。
具体的な例を挙げると、次のような形が典型です。
- 「この本は信頼できる。なぜならこの本自身がそう書いているからだ」
- 「神は存在する。なぜなら聖典にそう書かれているからであり、聖典が正しいのは神が与えたものだからだ」
- 「彼は嘘つきだ。なぜなら彼の言うことは信用できないからだ」
論点先取は、議論が循環しているため「循環論法(circular reasoning)」とも呼ばれます。日常の議論・政治的演説・広告コピーなどで無意識に使われることが多く、批判的思考(クリティカルシンキング)においてこれを見抜く能力は重要なスキルです。
使い方・例文
ディベートや論文審査の場面で「前提に結論が混入していないか」をチェックする際に、論点先取という概念が登場します。
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