言語相対論とは?
げんごそうたいろん
言語相対論とは、人が使う言語の違いが思考や世界認識の仕方に影響を与えるという仮説・理論です。
言語相対論(げんごそうたいろん)とは、人間の認知・思考・世界認識は自分が話す言語によって異なるという考え方です。「サピア=ウォーフ仮説(Sapir-Whorf hypothesis)」とも呼ばれ、20世紀のアメリカの言語学者エドワード・サピアとその弟子ベンジャミン・リー・ウォーフによって提唱されました。
言語相対論には大きく2つの立場があります。
- 強い言語相対論(言語決定論):言語が思考を完全に決定し、言語なしでは思考できないという主張。ウォーフの主張に近いが、現在の学界では否定的に見られることが多い
- 弱い言語相対論:言語は思考に何らかの影響を与えるが、決定はしないという穏健な立場。現代ではこちらが主流
代表的な事例として頻繁に挙げられるのが色彩語彙と色の知覚の関係です。ロシア語では青の明暗を区別する2つの単語(シーニー・ガルボイ)があり、ロシア語話者はその区別を英語話者より速く知覚するという実験結果があります。また、空間認識や時間の概念が言語によって異なるという研究も積み重ねられています。
言語相対論は心理学・認知科学・文化人類学・哲学にまたがる学際的なテーマであり、現在も実験的研究が続けられています。言語と思考の関係を探ることは、人間の認知の普遍性と多様性を理解する上で重要な意義を持ちます。
使い方・例文
言語相対論は、異文化コミュニケーションや言語学の授業で「雪を表す言葉がエスキモー語に多数あると雪の認識も細かくなるか」という問いとともに紹介されることが多いです。
この用語をシェア
最終更新: