虚偽記憶とは?
きょぎきおく
虚偽記憶とは、実際には体験していない出来事を本当に経験したかのように思い込む記憶の誤りで、記憶が再構成プロセスであることを示す心理現象です。
虚偽記憶(きょぎきおく、英語: false memory)とは、実際には起きていないか、または事実とは異なる形で体験した出来事を、真実の記憶として確信してしまう現象です。記憶が脳内に固定保存された映像ではなく、想起するたびに再構成される動的なプロセスであるために生じます。
- 暗示効果:他者の言葉や誘導的な質問によって、記憶に存在しない要素が埋め込まれる
- スキーマ補完:「こうであるはずだ」という既存の知識や期待が記憶の空白を自動的に埋める
- ソースモニタリングの失敗:実際の体験か、夢・想像・聞いた話かの出所を混同する
- 繰り返し想起:何度も思い出したり話したりすることで、後から加わった要素が本来の記憶と融合する
社会的影響として、法廷での目撃証言の信頼性が問われる場面で重要な問題となっています。エリザベス・ロフタス(Elizabeth Loftus)らの研究は、誘導的な質問によって人々が存在しない事故場面を記憶できることを実験的に示しました。
虚偽記憶は記憶の弱点を示すと同時に、人間の記憶が状況適応的・創造的であることも意味しており、記憶研究における重要なテーマです。
使い方・例文
子どもの頃に迷子になった体験を「あった」と確信していても、実は親から聞いた話や写真から無意識に作り上げた記憶であることがあります。目撃者の証言が事後情報によって変わる司法場面でも問題になります。
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