蒸気機関とは?
じょうきかん
水蒸気の膨張力を利用して機械的な仕事を生み出す動力機械で、産業革命を牽引し、近代工業社会の基盤を築きました。
蒸気機関は、水を加熱して発生させた蒸気の圧力・膨張エネルギーをピストンや羽根車の往復・回転運動に変換する動力機械です。燃料を燃やした熱を機械的仕事に転換する熱機関の一種で、「外燃機関」に分類されます。
歴史的には、17世紀のトーマス・セイヴァリによる初期の蒸気ポンプ、18世紀初頭のトーマス・ニューコメンによる大気圧機関を経て、1769年にジェームズ・ワットが改良型蒸気機関の特許を取得したことが転機となりました。ワットは分離コンデンサを導入し、熱効率を大幅に向上させるとともに回転運動への変換を可能にしました。
蒸気機関が社会に与えた影響は計り知れません。
- 繊維工業:紡績機・織機の動力として工場制機械工業を確立
- 交通革命:蒸気機関車(19世紀初頭)・蒸気船により輸送コストが劇的に低下
- 鉱業:炭鉱・鉄鉱の排水・巻き上げに使用し採掘効率を向上
- エネルギー転換:人力・水力・風力から化石燃料(石炭)主体への移行を促進
現代では内燃機関や電動モーターに主役を譲りましたが、火力・原子力発電所のタービン(蒸気タービン)として形を変えて現役であり続けています。産業革命の象徴的技術として、経済史・技術史において最も重要な発明のひとつです。
使い方・例文
蒸気機関は歴史の教科書で「産業革命の原動力」として必ず登場し、ワットの改良型蒸気機関が工場や鉄道に普及した過程が解説されます。
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