綸旨とは?
りんじ
綸旨とは、天皇の意思を伝えるために側近が奉じた命令文書のことです。
綸旨(りんじ)とは、日本の中世において天皇の意思・命令を側近(蔵人〈くろうど〉など)が奉じて下した文書形式の総称です。「綸」は天子の言葉を意味し、「綸言(りんげん)」とも称される天皇の発言・意志を文書化したものが綸旨です。
平安時代後期から鎌倉・室町時代にかけて広く用いられ、勅命(天皇の直接命令)を略式で伝える文書として機能しました。正式な勅書・宣旨(せんじ)に比べて発給手続きが簡略であり、緊急の命令伝達や特定の人物への授与などに用いられました。武家社会においても、天皇・院から将軍や有力武将への命令・許可を伝える手段として綸旨が発給されることがあり、その権威は文書の正当性を裏付けるものでした。
南北朝時代には両朝がそれぞれ綸旨を発給して正当性を主張したため、綸旨の乱発・真偽問題も生じました。現在では古文書学・日本史研究において、綸旨は中世の政治構造・天皇権威のあり方を示す一次資料として重要視されています。
使い方・例文
鎌倉時代の武将が荘園の支配権を認められる際、天皇の綸旨を得ることでその地位の正当性を示す場面が歴史文書に登場します。
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