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範囲の経済とは?

はんいのけいざい

複数の製品・サービスを1つの企業が同時に生産することで、個別に生産するよりも総コストが低くなる経済的な効果です。

範囲の経済(economies of scope)とは、単一の企業複数の異なる製品やサービスを同時に生産・提供することで、それぞれを別々の企業が単独で生産する場合よりも総コストが低くなる現象を指します。「規模の経済」が同一製品の生産量増加によるコスト削減を指すのに対し、範囲の経済は生産の多角化から生まれる効率性です。

範囲の経済が生じる主な要因には以下のものがあります。

  • 共通の設備・インフラの共有:製造ラインや物流ネットワーク、研究施設などを複数製品で共用できる
  • 共通の原材料・中間財の利用:同じ素材を複数製品に転用することで調達コストを削減できる
  • 知識・ノウハウのスピルオーバー:ある事業で得た技術や情報が他事業に転用できる
  • ブランドや販売チャネルの共有:既存の顧客基盤や信頼を他製品にも活かせる

具体例としては、牛乳の生産において副産物のバターやチーズも製造する酪農業、新聞社がデジタルメディアや書籍出版も手がけるケースが挙げられます。金融業でも、銀行業務・保険・証券を一体で提供することで範囲の経済が働くとされています。

企業の多角化経営が合理的かどうかを評価する際の重要な概念であり、シナジー効果を数量的に捉える指標としても用いられます。

使い方・例文

航空会社が旅客輸送と貨物輸送を同一の機材・乗務員で行うことで、それぞれを別会社が担うよりも低コストで両サービスを提供できる状況が、範囲の経済の典型例です。

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