石川淳とは?
いしかわじゅん
石川淳とは、昭和期に活躍した日本の小説家・評論家で、漢文学の教養と鋭い反骨精神を背景に独自の硬質な文体を確立した人物です。
石川淳(いしかわ じゅん、1899〜1987)は、東京生まれの小説家・評論家です。東京外国語学校でフランス語を学び、西洋近代文学と漢籍双方への深い造詣を持つ異色の文学者として知られています。
石川の文体は、擬古文や候文・漢語を自在に駆使した独特の硬質さが際立ち、「難解」とも評されますが、その骨格には強靭な論理と諧謔精神が宿っています。戦時中は軍国主義や時流に批判的な姿勢を保ち、「マルスの歌」が発禁処分を受けるなど、権力への抵抗を文学で示し続けました。
主要な作品を以下に挙げます。
- 「マルスの歌」(1938、発禁)
- 「佳人」「普賢」(初期の代表作)
- 「夷齋筆談」(エッセイ集)
- 「至福千年」「狂風記」(後期の長編)
戦後は江戸文化や中国古典文学への評論でも高い評価を受け、日本芸術院賞・文化勲章を受章しました。主流の文壇とは距離を置きながらも、その文学的独自性は後の世代に大きな影響を与えています。
使い方・例文
日本近現代文学の研究書や、「難解だが骨のある小説を読みたい」という文学愛好家の文脈でよく名前が挙がります。
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