格子暗号とは?
こうしあんごう
格子暗号とは、数学の格子問題の計算困難性を安全性の根拠とする暗号方式で、量子コンピュータにも耐性があるとされる次世代暗号のことです。
格子暗号(Lattice-based Cryptography)とは、高次元空間における「格子(Lattice)」と呼ばれる数学的構造に関連する問題の計算困難性を安全性の根拠とする暗号方式の総称です。
格子問題の代表例として、最短ベクトル問題(SVP)や最近傍ベクトル問題(CVP)があります。これらは次元が十分高いと古典コンピュータだけでなく量子コンピュータでも効率的に解くアルゴリズムが知られておらず、高い安全性が期待されています。
格子暗号の主な特徴と種類は以下の通りです。
- LWE(Learning With Errors)問題を基礎とする方式が広く研究されている
- NTRU暗号:1990年代に提案された格子ベースの公開鍵暗号で、高速動作が特徴
- ML-KEM(旧CRYSTALS-Kyber):NISTが2024年に標準化した鍵カプセル化メカニズム
- ML-DSA(旧CRYSTALS-Dilithium):NISTが標準化したデジタル署名方式
米国NIST(国立標準技術研究所)は量子コンピュータ時代を見据えたポスト量子暗号標準化プロジェクトを推進しており、格子暗号ベースのアルゴリズムが主要な候補として採択されました。現在のRSAや楕円曲線暗号は量子コンピュータによって破られる可能性があるため、格子暗号への移行が世界的に進んでいます。
使い方・例文
GoogleやCloudflareはTLS通信の実験的な実装で格子暗号(Kyberなど)を採用し、量子コンピュータに備えたポスト量子暗号への移行準備を進めています。
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