時そばとは?
ときそば
時そばとは、江戸時代に成立した古典落語の演目で、そば代の支払いをごまかす機転を描いたユーモラスな噺です。
時そばは、江戸落語を代表する滑稽噺のひとつで、「時刻をたずねる」という仕草を巧みに利用してそば屋への支払い金額をごまかす場面が核心となる演目です。
噺のあらすじでは、賢い男がそば屋の屋台でそばを食べながら、代金を一文ずつ数えて渡す途中で「今何刻(なんどき)だい?」と問いかけ、相手が「九つ(ここのつ)」と答えた瞬間に「十(とお)」から続けて数えることで、一文をくすねることに成功します。それを見ていた別の男が真似をしようとしますが、肝心な場面で「今何刻?」と聞いたところ「四つ(よっつ)」と返ってきてしまい、逆に余計に払うはめになるという落ちで終わります。
この噺は、江戸時代の夜間時刻の呼称(九つ=午前零時ごろ、四つ=午後十時ごろ)が理解できることで初めて笑いが成立する、時代背景に根ざした知的なユーモアが魅力です。演者の語り口や間(ま)の取り方によって笑いの深さが変わるため、多くの落語家が得意ネタとして取り上げてきました。
上方落語では「時うどん」として同様の話が伝わっており、地域の食文化の違いを反映しています。現代でも寄席の定番として親しまれ、落語入門者にもすすめられることが多い演目のひとつです。
使い方・例文
「時そば」は寄席や落語会でよく演じられ、落語の「間」を楽しむ代表的な演目として初心者向けの解説にも頻繁に取り上げられます。
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