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数理計算上の差異とは?

すうりけいさんじょうのさい

数理計算上の差異とは、退職給付会計において予め設定した計算上の前提と実際の実績との間に生じるズレのことで、将来にわたって費用処理される会計上の概念です。

数理計算上の差異(すうりけいさんじょうのさい)とは、退職給付会計(企業年金・退職一時金などの会計処理)において、退職給付債務や年金資産の計算に用いる前提(割引率・昇給率・死亡率など)と実際の実績との間に生じる差額、および長期期待運用収益率と実際の年金資産の運用実績との差額の総称です。英語ではActuarial Gains and Losses(保険数理上の差異)とも呼ばれます。

退職給付の会計では、将来の支払いを現在価値に換算するために様々な仮定を用います。しかし市場金利の変動・従業員の実際の退職パターン・年金資産の運用成績などは予測通りにはならないため、毎期末に差異が生じます。この差異が数理計算上の差異です。

会計処理上の特徴としては、この差異を発生した期に一括して損益計上するのではなく、一定の方法で複数年度にわたって費用(退職給付費用の一部)として処理していく点が挙げられます。日本の会計基準では、当期に発生した数理計算上の差異はその他の包括利益(OCI)として認識し、その後に費用処理する方法が採用されています。

この概念は企業の財務諸表(貸借対照表・損益計算書・包括利益計算書)に影響を与えるため、投資家やアナリストが企業の退職給付に関するリスクを評価する際に重要な指標となります。大企業において年金資産が大きい場合、数理計算上の差異が財務状況に与える影響は無視できないものとなります。

使い方・例文

企業の有価証券報告書の注記や経理・財務部門での退職給付会計の説明において数理計算上の差異が登場し、前期末の差異残高や当期の発生額・費用処理額が開示されます。

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