折口信夫とは?
おりくちしのぶ
折口信夫は、日本の民俗学・国文学・国語学を広く深く研究した学者・歌人で、独自の「古代学」を打ち立てたことで知られます。
折口信夫(おりくち しのぶ、1887〜1953年)は、大阪市生まれの民俗学者・国文学者・歌人・詩人です。「釈迢空(しゃく ちょうくう)」という歌人名でも知られ、学問と芸術の両面で卓越した業績を残しました。
折口は國學院大學・慶應義塾大学で教鞭をとりながら、柳田国男が確立した民俗学をさらに発展・独自化させました。彼の学問的方法は「まれびと(客人)論」「死と再生」「ハレとケ」といった概念を軸に、日本の古代文化・信仰・芸能を体系的に解釈しようとするもので、後に「折口学」または「古代学」と呼ばれます。
主な研究領域と業績は以下の通りです。
- まれびと論:異界から訪れる神的存在「まれびと」が日本文化の基底にあるという理論を提唱し、祭祀・芸能・文学の起源を説明しました。
- 国文学研究:万葉集・記紀・中古文学の解釈に独自の民俗学的視点を導入しました。
- 芸能論:能・歌舞伎・お祭りの起源を宗教的・呪術的文脈で捉える視点を示しました。
- 歌人としての活動:「海やまのあひだ」など、古語と現代語を融合させた独特の歌風を確立しました。
著作は「古代研究」「日本芸能史六講」などがあり、今日でも民俗学・国文学・芸能研究の必読書とされています。難解ながらも詩的な文章で書かれた折口の論考は、学問と文学の境界を軽やかに越えるものとして高く評価されています。
使い方・例文
「まれびと」論は現代の祭礼や芸能研究でも参照されており、折口の著作は国文学・民俗学系の大学課程で必読文献として扱われています。
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