柳田国男とは?
やなぎたくにお
柳田国男とは、明治から昭和にかけて活躍した日本の民俗学者で、日本民俗学を学問として確立した先駆者です。
柳田国男(やなぎた くにお、1875〜1962年)は、日本を代表する民俗学者・官僚・文学者です。兵庫県に生まれ、東京帝国大学を卒業後、農商務省などで官僚として活動しながら、日本各地の民間伝承・習俗・言語を丹念に収集・研究しました。
柳田の学問的な特徴は、文字で記録されにくかった農村や山村の「常民」(普通の人々)の生活・信仰・口承文芸を、実地調査と比較研究によって体系化しようとした点にあります。彼は日本各地を旅しながら民話・伝説・年中行事・方言などのデータを蓄積し、独自の民俗学的方法論を確立しました。
主要著作には次のものがあります。
- 『遠野物語』(1910年):岩手県遠野地方の伝承をまとめた先駆的な民俗文学。ざしきわらしや河童など多様な怪異・伝説を収録。
- 『蝸牛考』(1930年):カタツムリの方言分布から言語の地理的伝播を論じた方言研究の古典。
- 『先祖の話』(1945年):日本人の祖霊信仰と死生観を論じた著作。
柳田の業績は民俗学の確立にとどまらず、日本文化論・歴史学・文学にも影響を与え、現在も多くの研究者に参照される思想的遺産となっています。
使い方・例文
民俗学の授業や日本の妖怪・伝承を研究する際、柳田国男の『遠野物語』はしばしば最初に参照される古典的文献として登場します。
この用語をシェア
最終更新: