性的選択とは?
せいてきせんたく
配偶者をめぐる競争や選好によって形質が進化する自然選択の一形態で、ダーウィンが提唱しました。
性的選択(sexual selection)は、配偶者の獲得に直接関わる形質が世代を超えて進化する過程を説明するダーウィンの理論です。生存に必ずしも有利でなくても、繁殖成功率を高める形質であれば選択されて広まるという点が、通常の自然選択とは異なります。
性的選択には主に2つの仕組みがあります。同性内競争(intrasexual selection)は、同じ性(多くは雄)が配偶者をめぐって争う競争で、体格・角・縄張り保持能力などが発達します。異性選択(intersexual selection)は、一方の性(多くは雌)が配偶者を選り好みする過程で、鮮やかな羽色・複雑な求愛ダンス・歌声などの誇示形質が進化します。
クジャクの尾羽は性的選択の象徴的な例です。大きく鮮やかな尾羽は生存コストが高い一方、雌に好まれるため繁殖成功が増し、世代を経て誇張されてきたと考えられています。「ハンディキャップ原理」はこの逆説的な現象を、コスト負担が遺伝的質の正直なシグナルになると説明します。
性的選択の研究は、動物の形態・行動・生態の多様性を理解するうえで不可欠であり、ヒトの文化や審美感覚の進化にも適用されることがあります。
使い方・例文
ナイチンゲールの雄が複雑な歌を歌うのは、歌の巧みさが遺伝的質を示すシグナルとなり、雌の選択を受けた性的選択の結果と解釈されます。
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