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徳認識論とは?

とくにんしきろん

認識論とは、知識や正当な信念の獲得において、認識者の知的徳(誠実さ慎重さ・開放性など)の役割を中心に据えた認識論の立場です。

認識論(Virtue Epistemology)は、20世紀後半に英語圏の哲学で発展した認識論の分野で、「何が知識を構成するか」という問いに対し、認識する主体の性格的・能力的な徳を核心に置いて答えようとする立場です。アーネスト・ソーサやリンダ・ザグゼブスキーらが主要な論者として知られています。

伝統的な認識論では「正当化された真の信念が知識である」という分析が主流でした。しかし1960年代のゲティア問題(正当化された真の信念でも知識でない場合があるという反例)以降、知識の分析は行き詰まりを見せました。徳認識論はこの問題に対し、「信念が認識的徳から生じているかどうか」を重視することで新たな解決の道を提示しました。

徳認識論には大きく二つの流れがあります。

  • 信頼性主義的徳認識論:知的徳を安定した認識能力(知覚・記憶・推論など)として捉える
  • 責任主義的徳認識論:知的徳を意志的に涵養される性格特性(知的謙虚さ・思慮深さ・開放性など)として捉える

この分野は単に「正しい信念を持つこと」にとどまらず、「優れた認識者になること」という規範的な問いを扱います。教育哲学や批判的思考の研究にも影響を与えており、現代の情報リテラシー教育との接点も注目されています。

使い方・例文

「なぜその人はフェイクニュースを信じてしまったのか」を哲学的に考察する際、知的謙虚さや開放性といった徳認識論の概念が分析の枠組みとして用いられることがあります。

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