影(シャドウ)とは?
かげ
影(シャドウ)とは、ユング心理学における概念で、自分では認めたくない・意識したくない性格の暗い側面が無意識に抑圧されて形成される心理的な構造のことです。
影(シャドウ、Shadow)は、カール・グスタフ・ユングが提唱した分析心理学の重要な元型(アーキタイプ)のひとつです。人は社会生活の中で、怒り・嫉妬・欲望・臆病・残酷さなど、社会的に「好ましくない」と判断した自己の側面を無意識の中に押し込めます。この抑圧された部分の総体が影と呼ばれます。
影はネガティブな側面だけとは限らず、才能・感受性・自己主張力など、抑圧されたポジティブな可能性を含む場合もあります(これをゴールデンシャドウと呼ぶこともあります)。
影の主な特徴は以下のとおりです。
- 他者の中に強い嫌悪や怒りを感じるとき、そこに自分の影が投影されていることが多い
- 夢の中では敵・怪物・嫌いな人物として現れることがある
- 影を完全に排除することはできず、認識・統合することが重要とされる
- 影を無視し続けると、突発的な感情爆発や不健全な行動として現れやすくなる
ユングは影を「認識し、向き合い、統合すること」が個性化の過程に不可欠と考えました。自分の弱さや不快な面を否定せずに受け入れることで、より統合された人格へと成長できるとされます。
使い方・例文
「あの人の自己中なところが本当に許せない」と強く感じるとき、実は自分自身の中にある抑圧された自己中心性が相手に投影されている、というケースが影(シャドウ)の典型的な登場場面です。
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