強行規範とは?
きょうこうきはん
強行規範とは、いかなる国家間の合意によっても逸脱・変更できない国際法上の絶対的規範のことです。
強行規範(きょうこうきはん)は、国際法においてラテン語で「ユス・コーゲンス(jus cogens)」とも呼ばれ、国際社会全体が受け入れた最高位の規範です。1969年に採択された「条約法に関するウィーン条約」第53条において正式に定義され、「一般国際法の強行規範」として明文化されました。
強行規範の本質的な特性は、いかなる条約や国家間協定によっても逸脱・変更することが許されないという絶対性にあります。もし強行規範に抵触する条約が締結された場合、その条約は無効とされます。
強行規範とされる具体的な規範の例として、一般的に以下が挙げられています。
- 奴隷制・奴隷売買の禁止
- 拷問の禁止
- 集団虐殺(ジェノサイド)の禁止
- 武力による威嚇・武力の行使の禁止(国連憲章第2条4項)
- 民族自決の原則
ただし、強行規範の具体的な内容や範囲については国際社会でも議論が続いており、国際法委員会(ILC)が継続的に研究・整理を行っています。強行規範は国家の主権よりも上位に位置する規範として機能するため、国際人道法・人権法の基盤となる重要な概念です。
使い方・例文
拷問を認める国家間条約を締結しようとしても、拷問禁止は強行規範に該当するため、そのような条約は国際法上無効となります。
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